不登校35万人時代、「学校に行きたくない」と言われたら?→児童精神科ナースが明かす「最初のひと言」と親が"絶対にしてはいけない"対応
少しずつ社会との接点を広げるのはその後です。
家での手伝いや短時間の外出、別室や保健室の利用など、小さな一歩から始め、長期的には学びの再接続を視野に入れます。
進路はたったひとつではなく、在籍校での配慮、通信制や定時制、高卒認定の活用、専門学校や職業訓練など、その子がその子らしく育つ道はいくつもあることを親子で共有することが、安心感につながっていきます。
ついやりがち! 子どもにとって苦しくなる大人のかかわり方
子どもが学校を休むことを保証したのはいいものの、保護者の不安から休むことに条件をつけてしまうことがあります。
例えば「学校を休むなら家で勉強しなさい」という声かけです。
義務教育中なのだから勉強をさせないと……という焦りもよくわかりますが、子どもが「学校に行きたくない」と言う背景には、積み重なった学校での苦しさや葛藤が隠れていることが少なくありません。
勇気を出して「休みたい」と言えたのに、心身を休めることが認められなければ、家でも居心地が悪くなり、親への不信感にもつながりかねません。
その子が無理をして勉強したり登校したりするようになるよりも、安心して生きていけることのほうが大切なはずです。
「学校に行かないならスマホやゲームを取り上げる」といった強制的な対応は、一時的に効果が出るように見えても、実際には子どもの不安や不信感を強め、子どもの心に大きな傷が生じるなど、長期的には逆効果になることを忘れないでください。
一方で「自分の育て方が悪かったのでは」と思い、自身を責めてしまう保護者の方もいるかもしれません。しかし、親が自分を責める気持ちを抱え続けることは、子どもにとってもつらいことなのです。「迷惑をかけている」と思い、さらに罪悪感を深めてしまう子もいるかもしれません。
自分を責める気持ちは、子どもを大切に思うからこその自然な反応です。
その思いを少しずつ「これからどう支えていけるか」に変えていくことが、子どもの安心につながります。
家が安心できる場所であることは、何よりも大切なことです。
「家の居心地が良すぎるから不登校になるのでは?」と考える大人も一定数いますが、私はこの考えに強い違和感を覚えます。
学校でつらい思いをしているときに、家でも安心できなければ、子どもは「どこにも居場所がない」と感じます。やがて自分の価値を疑い、自分で自分の心を追い詰め、自傷や自死に結びついてしまうことすらあるのです。


















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