スペイン高速鉄道「脱線衝突事故」何が起きたのか 運転士組合は「最高速度引き下げ」要請していた

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スペイン高速鉄道衝突脱線事故
スペイン南部コルドバ付近で発生した高速列車同士の衝突脱線事故現場(写真:Burak Akbulut/Anadolu via Getty Images)

スペイン南部、コルドバ近郊のアダムズ付近で2026年1月18日、高速鉄道を走行していた2本の列車が衝突、死者は少なくとも43人、負傷者120人以上(うち15人が重体)という大惨事が起きた(1月21日現在)。

同国では2013年に79人が死亡したサンティアゴ・デ・コンポステーラでの列車脱線事故以来の大規模な鉄道事故となった。原因は調査中で、究明には長期間を要すると考えられるが、現地では線路の保守の問題がクローズアップされている。2025年には、運転士の組合が最高速度の引き下げを要請していたことも明らかになった。

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脱線車両に対向列車が衝突

事故は18日午後7時45分(現地時間)ごろ発生。南部マラガから首都マドリードへ向けて走行していた民間鉄道会社「イリョ(iryo)」 6189便(8両編成)の後方3両が脱線して隣の線路をふさいだところに、反対方向から来たマドリード発ウェルバ行きのスペイン鉄道(renfe)の高速列車「アルヴィア(Alvia)」 2384便(4両編成)が衝突した。

【現場の図解と写真】スペイン南部で起きた高速列車の衝突事故、脱線した車両に反対方向から来た列車が突っ込んだ現場では何が起きていたのか?事故列車はどちらも運行会社が誇る実績ある高速車両。運行開始直前の試運転など貴重な様子も

「イリョ」は脱線した後方3両のうち最後尾の車両が横転、後方から2両目も車体が大きく傾いたが軌道内に留まった。最初に脱線した後方から3両目も、大きく破損したものの軌道内に留まった。

しかし対向列車の「アルヴィア」は、衝突のはずみで車体が線路から大きく逸脱し、前方2両が築堤の下へ投げ出された。現場付近は起伏の多い地形で、線路から築堤の下までは約4mの高低差があり、衝撃で車体は原形を留めないほど大破した。一方、後方2両は車体が大きく破損したが、辛うじて軌道内に留まる形で停車した。

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