スペイン高速鉄道「脱線衝突事故」何が起きたのか 運転士組合は「最高速度引き下げ」要請していた

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スペインは、ヨーロッパで最大の3973kmという高速鉄道網を保有し、これは中国に次ぐ世界第2の規模を誇る。

ほかの欧州諸国と異なり、在来線の線路幅が広軌(軌間1668mm)だったため、都市間輸送の大半を標準軌(軌間1435mm)の高速新線で置き換えたことが、広大な高速鉄道網が形成された理由だ。

スペインの高速鉄道網
【写真をもっと見る】スペイン南部で起きた高速列車の衝突事故、脱線した車両に反対方向から来た列車が突っ込んだ現場では何が起きていたのか?高速列車「イリョ」運行開始直前の試運転など貴重な様子も

メンテナンスに注目集まる

高速鉄道は、土地の問題さえ解決できるなら建設自体はさほど困難ではないが、それよりも重要で、かつ将来的に重くのしかかってくるのがメンテナンスの問題だ。最高時速200km程度の在来線と比べて軌道に大きな負担がかかるため、在来線よりも高頻度でのメンテナンスが必要となる。

そのメンテナンス自体も、軌道のわずかな狂いが乗り心地や安全性を損ねることになるため、在来線より高度な技術が要求される。乗客から多くの苦情が寄せられ、運転士から最高速度引き下げの請願書が提出されるほどだったということは、メンテナンスが不十分だったと言わざるを得ない。

インフラの状態不良が事故の直接的な原因だったかどうかは、最終的な調査結果を見るまでは何とも言えない。ただ、今回の事故は、高速鉄道のメンテナンスの問題がクローズアップされるきっかけになっていることは確かだ。

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橋爪 智之 欧州鉄道フォトライター

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はしづめ ともゆき / Tomoyuki Hashizume

1973年東京都生まれ。日本旅行作家協会 (JTWO)会員。主な寄稿先はダイヤモンド・ビッグ社、鉄道ジャーナル社(連載中)など。現在はチェコ共和国プラハ在住。

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