石破茂前首相とトランプ大統領との特別な信頼関係、石破氏が「神様に選ばれて日本での使命を果たしている」ということが相手に伝わっていた

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石破 茂(いしば・しげる)/1957年生まれ、鳥取県出身。慶応大学法学部卒業。86年衆議院議員に初当選。防衛相、農林水産相、地方創生・国家戦略特別区域担当相などを歴任。2024年10月1日から25年10月21日まで首相を務めた(写真:編集部撮影)

人の根っこの価値観

石破 良かったですね。1回も悪かったことはなかったです。実は、国際関係について相談というような形で電話があったこともありました。「困っているんだけど助けてくれないか」というようなトーンで、トランプ大統領がお願いしてくるってなかなか珍しい話なのではないかと思いました。そういう、素の部分で話ができたと思っています。これは信仰を共有しているっていうところが大きかったのかもしれません。あまり日本では報道されませんでしたが。

佐藤 はやらない議論でも、人の根っこの価値観の部分は非常に重要ですよ。今回、自公連立が26年ぶりに崩れた。これも価値観の問題だと思う。どうですか。

石破 私は自民党が野党だったときの政務調査会長だった。そのときの公明党の政調会長は石井啓一さんだった。つらいとき、苦しいときに一緒にやってくれたっていうのは大事。自民党が今日あるのは、つらいとき、苦しいときに公明党に助けてもらったから。その恩は、少なくとも私の価値観では忘れてはいけないと思っています。

詳報記事【〈石破茂・佐藤優 特別対談〉われわれ空前の"高市人気"にどう対峙するべきか? 「国益を守るためには、然りには然り、否には否と言うしかない」】では高市政権の課題、アジア版NATOの必要性、マスメディアへの苦言、などさまざまなテーマで議論を展開している。
山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで編集局次長週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2025年3月から東洋経済総編集長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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