なぜ世界で1.3億人がハマる?語学アプリの王者「Duolingo」、日本市場で英語能力試験「DET」を本格展開→開発背景に強烈な<教育格差の体験>
近年はAIの導入も本格化している。生成AIを搭載した「Duolingo Max」では、AIが誤答理由を示す「スマート解説」が盛り込まれ、アプリ内キャラクター「リリー」とのビデオ通話で自然な会話の感覚を体験することもできる。
「一般的なAI英会話アプリは、AIが教師役として誤りを指摘するため、ユーザーが委縮してしまうケースがあります。Duolingoでは心理的安全性を重視し、リリーはユーザーの間違いを指摘しません。過去の会話を踏まえて話題を発展させ、友人との楽しいコミュニケーションに近い体験ができるようにしています」
水谷氏は、AI時代の教育の未来について次のように述べる。
「学習者は効率的に学べるようになるでしょう。個に合わせた学習はAIが担い、人間が果たす役割は社会性とモチベーションを育てることに集約されていくと思います。やはり学校は社会との関わり方やコミュニケーションを学ぶ場で、それをファシリテートするのが教員の役割。AIを使って勉強する際も、どこに集中すべきか、どうモチベーションを喚起・継続させるかは、人間の教員によるファシリテーションが重要です」
有料会員が支える「富の再分配」モデル
Duolingoは無料版のほかに、広告のない「Super Duolingo」と生成AIを搭載した「Duolingo Max」の2種類の有料プランがあり、収益構造はサブスクリプション(有料会員)が約8割、無料版の広告とアプリ内課金が約2割とのこと。ただ、有料会員比率は9%に留まり、ユーザーの90%以上は無料版を利用している。この収益構造について水谷氏は次のように語る。
「先進国の有料会員の支払いで、途上国の方々に無料で教育を提供するという“富の再分配”がDuolingo内で実現していると捉えています。また一時期、スウェーデンで最も学ばれている言語がスウェーデン語だったことがあるのですが、調べてみると、シリアからの難民の方々が無料で使えるDuolingoで現地語を学んでいたことがわかりました。こうしたケースからも、意義のあるサービスを提供できているのだと感じています」


















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