公立小「学習塾版のユニクロ」との連携で学びが激変、勉強に自信のない子たちが「算数が好きになった」「満点を取れた」…教員は指導をどう変えた?
「コノセルの教材は、例えばある単元では通常10時間かかる単元が約5時間で完結するので、残りの5時間を学び合いや習熟度に合わせた深い学びに充てています。また、コノセルの教材は『解き方』に重きを置く部分が少なからずあるので、そうした教材の特徴を生かして子どもたちの学びを深めるためにも、教員は『深い理解や学び合い』を重視した指導に力を入れています」(杉森氏)
指導と授業準備を変えた「学習データ」
また、演習・確認テストの理解度や生徒の取り組み状況が正答率などのデータで把握できるので、子どもたちの次の学びのステップを考えて丁寧な声かけや支援ができるのも連携で実感する利点だという。習熟度別のグループ分けにも有用で、「今後は評価の材料としても参考にできると思います」と杉森氏は話す。
前田氏は、データを次の習熟度別授業で使う問題の作成に活用しているという。「子どもたちの苦手な部分が可視化されるので、以前は絞り込めなかった課題が明確になり、効率的な準備が可能になりました」と語る。
「デジタル教材の導入によって教員が本来やらなければいけない『授業の工夫』に力を注げるようになった」と勝俣氏が言うように、教員たちは試行錯誤を日々続けており、学習環境にも目を向けるようになった。例えば加藤氏は、デジタル教材に取り組む際は、机を黒板に向かう従来の配置から、廊下側や窓側に向ける「分散型」の配置に変更した。
「児童がより集中できるように」「教員の机間巡視もスムーズに」という意図に基づく試みだったが、実際に児童の集中力は格段に上がったという。こうした教員の発想や工夫にはコノセルの担当者も驚いたそうだ。


















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