公立小「学習塾版のユニクロ」との連携で学びが激変、勉強に自信のない子たちが「算数が好きになった」「満点を取れた」…教員は指導をどう変えた?
コノセルとの共同研究の実施対象となったのは、5年生の2クラス、計46名の児童だ。担任2名と算数専科の教員1名、計3名が指導にあたる。まずは算数の単元「整数の性質を調べよう」において、コノセルのデジタル教材の活用を始めた。
児童は、1人1台のGIGA端末を使い、「動画でのインプット」「演習」「確認テスト」「宿題」というステップを個人で進めていく。デジタル教材でありながら、紙のノートに手書きで解くプロセスを重視した設計となっているが、児童たちはすぐに慣れ、集中して取り組むようになったという。
動画の再生速度を0.75倍にして視聴するなどカスタマイズする姿も見られる。自分のペースや学び方に合わせられるのは、デジタルの恩恵といえるだろう。
また、問題を解いたら教員を呼んで丸付けをしてもらうプロセスになっており、「教員はそのタイミングで個別に褒めたり、つまずいた点に助言したりできる。声かけの数や質が上がりました」と、杉森氏は言う。
「デジタル教材」で生まれた余白と工夫
ただし、デジタル教材の問題を解いて終わりではない。「われわれの狙いは『個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実』」と杉森氏が強調するように、教員がアウトプットの時間や協働的な学びの場面を児童の実態に合わせて設定したり、習熟度別に学ぶ時間を設けたりする形で授業を設計している。


















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