「今の女性はルッキズム」は本当なのか? 若い世代が結婚相手に求める"本当の条件"

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男女とも同じレベルでルッキズム

違和感があるのは以下の理由です。

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元データを参照すると「重視する+考慮する」の割合は男性81.2%、女性81.2%で同率となっている。つまり、「今の女性はルッキズム!」ではなく、男女とも同じレベルでルッキズムである、という表現が適切である。過去調査よりも女性側の選択割合が増加したために誇張したかったのかもしれないが、「ようやく女性も男性同様に相手の見た目を強く判断材料にするようになった」だけである。

条件として「考慮する」という選択肢は、そもそも「重視する」とは意味合いが違う。「結婚相手を決めるとき、どの程度重視しますか」という質問に対して、「重視する」を選択した人についてルッキズムであると指摘するのはわからないでもないが(しかし、見た目に清潔感や温和そうであるといったことを重視しているという場合もある)、それとは別の選択肢としてあえて設定されている「(相手の容姿を)考慮する」は、「見た目を気にしないわけではない」程度の解釈が妥当ではないだろうか。そうであるならば、その回答をした人、またはその回答を含めた割合をもって「ルッキズムである」と決めつけるのは選択者に対して失礼でもある。

男女ともに相手に求める条件で「重視する+考慮する」の割合が最も高かったのは女性98.0%、男性95.1%で「人柄」である。「相手の容姿」は女性では5位、男性では4位であり、ともに「ルッキズムだ!」と主張するほど優先順位がほかの選択肢よりも高いとは言えない。

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以上の違和感から、条件として気にはするという意味合いでの「考慮する」を除外し、本当に回答者が「重視する」として選んだ割合をしっかり確認してみたいと思います。

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