「No Dance! No Music!」「肌を隠すショールも返却されない…」《日本人無料・外国人有料》のお寺を訪ねて見た"現実"
無料の専用駐車場に車を停めて境内に入ろうとすると、入り口に標識があった。「歩きながらの飲食」「参道や階段への座り込み」「長時間の動画撮影」など10項目にわたって禁止するということが日本語と英語で書かれている。
さらに進むと、今度は「ミニスカート、膝丈より上の短パン、へそ出し、キャミソール、その他不適切と判断される服装での入場はできません」と書かれた表示が見える。
その横には警備員がいて、身だしなみが「不適切」な参拝客には体を隠すショールのようなものを渡してくれる。ちょうど、イスラム圏のモスクなどへ入るときに、ヒジャブやアバヤなどを貸し出して露出する部分や女性の場合、髪を隠すように促されるのと同様である。
外国人、日本居住者どのように見分けている?
そして、石段を登りいよいよチケット売り場に到着すると、「日本人」と「International visitors and Foreign residents(外国人訪問者および外国人の日本居住者)」に列が分かれ、外国人のほうがチケット売り場に直結していて、大人(18歳以上)は1人300円の拝観料を払うようになっている。外国人の日本居住者もチケット売り場に案内されるが、日本在住を証明できる書類等があれば支払いはしなくてもよい。
私が見ている間にも、在留カードを持っている、持っていないで窓口係の方と旅行者がやり取りをしているケースに出会った。その先、涅槃像のある高台に向かうトンネルの入り口にも寺院のスタッフがいて、そこでチケットをチェックされる。筆者は日本人なので、見せるチケットもなく、声をかけられることもなく、そのままトンネルの先へ進むことができた。
チケット売り場とこのチェックポイントのスタッフに少しお話を聞いた。
「外国人の割合は明らかに日本人より多く、おおよそ3倍程度。外国人かどうかは服装や言葉で大体わかる。日本在住だという人には必ず証明を見せてもらうようにしている。
外国人だけ有料であることには、金額が安いこともあって、おおむね特に抵抗はないようだが、国によってはそのことに少し意見を言う人もいた。日本人でも団体は有料にしているが、個人を無料にしているのは、檀家や関係者などお金を取れない人もいるので、一律無料にした」



















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