使用料は新幹線事業の利益相当分という前提で決定されるので、減価償却費や人件費、動力費など諸費用を差し引くと、本来なら利益は出ないことになる。だが、売り上げが想定を上回っているとすれば、儲けが出ているのは確実だろう。ホテルや小売りなど、北陸エリアで展開している周辺事業にも貢献しているのは間違いない。
北陸新幹線が売り上げの牽引役となっているのは、JR東日本も同じ。同社における北陸新幹線の売り上げは275億円で、JR西日本を上回る。
JR東日本にとっての北陸新幹線の新規開業区間は長野―上越妙高間の約60キロメートルにすぎないが、長野までの既存区間も恩恵を受ける。同社の北陸新幹線の売り上げがJR西日本よりも多いのは、このためだ。
ただし、距離が短いにもかかわらず、長野―上越妙高間の新幹線使用料は年間165億円もかかっている。既存区間の儲け分がしっかり徴収されているようだ。その意味では、JR東日本の業績好調を支えているのは、ほかの2社よりウエートが高い在来線や、不動産、流通などその他の事業といえよう。
3社とも下半期は見通しを変えず
JR東海も業績好調の要因は新幹線だ。3月にスタートした最高速度285キロメートルへの引き上げや「のぞみ10本ダイヤ」の導入などが奏功し、東海道新幹線の収入は前年同期比で5.7%増えた。
鉄道は巨大な装置産業である。車両や線路といった設備を維持するためのコストが莫大にかかるため、損益分岐点が高い。だが、一度その水準を超えてしまえば、収入の大半が利益になる。
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