寄付と会費は、全体の収入の約4割を占める。しかし、その獲得はごく一部の団体に集中している。上位100団体で寄付金総額の88%、上位10団体だけで寄付金総額の約68%に及ぶ。
さらに寄付・会費の獲得上位10団体を見ると、海外に本部を持つ国際的な組織が5団体を占め、その5団体が全体の6割近い332億円を集めている。特に上位2団体は突出しており、「国境なき医師団」が129億円、次点の「国連UNHCR協会」116億円と、それぞれ100億円を超えている。
一方、日本独自の認定NPOでトップの「ピースウィンズ・ジャパン」(関連記事)の寄付額は24億円にすぎず、あまりに見劣りしている。

知られることで寄付市場は広がる
近年、クラウドファンディングの普及やふるさと納税ブーム、富裕層の相続問題などを背景に、日本の寄付市場にも変化の兆しが見られる。
だが、問題はNPOをはじめとする非営利組織の社会的な認知度が不十分であることだ。この特集ではめざましい活動をしているNPOを取り上げると同時に、認定NPO法人をランキング形式で紹介する。
本来、非営利活動を規模の大きさといったランキングなどで評価すべきではないだろう。しかし規模の大きな団体からでも、その名や活動が広く知られていくことがきっと必要である。知られなければ市民からも企業からも寄付は集まらないのだから。
【2025年9月10日12時53分追記】初出時のランキングに誤りがありました。お詫びして33位以降のランキングを修正いたします。
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