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中国当局が運転者の「スマートカー過信」に警鐘 「運転支援」と「自動運転」の混同が事故の要因に

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ここ数年、中国の自動車市場では製品差別化の焦点が電動化からスマート化に移っている。業界団体の中国電動汽車百人会の張永偉・副理事長によれば、中国市場で販売される新車がレベル2のADASを搭載する比率はすでに50%を超えたという。

中国政府は自動運転技術に関する知識をドライバー教習や運転免許試験に組み込むことを検討中だ。写真は記者会見した中国公安省交通管理局の王強局長(国務院新聞弁公室のウェブサイトより)

そんな中、一部の自動車メーカーはADASがあたかも自動運転システムであるかのような誇大宣伝に手を染め、消費者が運転支援と自動運転を混同する事態を招いた。

(訳注:中国の自動車メーカーは、責任の主体がドライバーのままシステムの運転操作能力をレベル3相当以上に高め、「レベル2+」などの呼称で販売するケースが少なくない)

規制緩和に慎重な声も

中国の自動車業界内には、レベル2からレベル3への早期移行を進めるために関連法規の整備を急ぐよう要望する声がある。彼らの意見によれば、現行の法規は(急速な)技術の発展に対応できておらず、産業振興の妨げになっているという。

だが、法規の専門家からは規制緩和に慎重な声が聞かれる。ある政策研究者は、財新記者の取材に対して次のような見解を示した。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

「自動運転のほうが人間の運転よりも安全だという共通認識が政府や社会の間に成立し、なおかつ稀に生じる(死亡事故などの)リスクを許容できる段階にならなければ、政府が現行法規の(倫理的な)基準を変えるのは難しい」

こうした現実を前提に、自動運転技術に対する正しい理解をドライバーに促し、安全意識をいかに高めるかが、交通安全当局にとって喫緊の課題になっている。前出の公安省の王局長は、記者会見の中で次のように述べた。

「自動運転技術のレベル分類や運転支援システムの使い方に関する知識を、今後のドライバー教習や運転免許試験に組み込むことを検討中だ」

(財新記者:余聡)
※原文の配信は7月24日

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