電子回路の集合体にすぎないAIが、人格を主張することはありえるだろうか。もしそうなったときに起こることと、人間が対処すべきこと
問題は「科学主義」だ。科学主義とは、自然科学だけが真理を見出すただ1つの道で、世の中には科学的議論の対象しか存在しないと信じる偏った思想だ。
研究対象は測定可能な領域だけになった
科学主義を信頼しすぎているせいで、現代人は自分がつねに体験している意識の実体を観察しようとはせずに、生物学の対象としての脳神経だけに集中している。
意識や内面世界について言及しない理由は、科学の根本的な限界にあるのに、それらが存在しないから言及しないのだと誤解しているのだ。
近代に合理主義が登場してからというものの、人類は目に見えるもの、手にとれるものだけで学問をすることが正しいと信じるようになった。そして、物質から世界のすべてを説明しようとする習慣は、目の前にある世界こそ本物だという幻想を植えつけた。
おかげで僕たちの暮らしは豊かになったし、科学も技術も発展している。それは事実だ。だけど、これは何か違うと、僕もみんなも、本当は気づいている。
問題は、僕たちが迷ってしまっていることだ。
答えにつながる扉は内面にあるのに、僕たちは長いあいだその事実を無視してきた。
本当に深い悟りを得るためには、自分が世界の中心で、世界を構成する主人公であることに気づく必要がある。
実体そのものだと信じてきた目の前の世界が、実は自分の主観によってできていて、自分の心がつくりあげた虚像にすぎないという真実を認めれば、内面に向かう道を見つけられるはずなのに。
僕たちが探している道は、実は内面につながっている。
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