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〈事件化の端緒〉監視委の目を引いたSMBC日興の「ジンズHD株買い注文の取り消し」、地検の”やる気”がSESCの刑事告発を左右

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公判で証言台に立ったSMBC日興関係者は異口同音に「ブロックオファーのことを聞かれると思っていたので、意外だった」と話している。

実際、SMBC日興はSESCによるヒアリングの後もブロックオファー取引を続けている。後に違法だと指摘された自己勘定での買い付けもヒアリング後に複数回行っていた。

そもそも、証券検査課が通常検査を延長するきっかけとなったのは、2020年10月22日に実施される予定だったジンズホールディングス(HD)株のブロックオファー取引だった。ジンズHDの主力事業は眼鏡専門店「JINS(ジンズ)」だ。

ブロックオファー取引では持ち合い株式の売却を希望する法人株主や、創業オーナーなどの大口株主から、SMBC日興がいったん株式を買い取り、小口にして個人投資家に転売する。

ただし、SMBC日興が取引前日に実施していた需要調査で株式の売却があることを事前に知った個人投資家がカラ売りを仕掛けていた。ブロックオファー取引の対象となった銘柄の株価は取引当日に大きく下落していた。

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