小学校受験で「泣く宇宙人」「なりたい虫」?人気校の傾向と出題例、3つの対策とは 注目は「体験学習」「大学一貫」「出願しやすさ」

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「小学校受験」と聞いてどんな印象を抱くだろうか。長年、幼児教育に携わってきたコノユメ代表の大原英子氏は、「本来子どもの心や体、発想力、協調性、表現力などを総合的に育む機会」だと語る。小学校受験は、幼い子どもからどのような能力を引き出し、その後どのような教育につなげてくれるのか。人気校の傾向や、試験で問われる力、さらにその対策とは?これまで2000人を超える親子の小学校受験を指導してきた実績を持ち、現在は少人数の⼩学校受験専⾨幼児教室の運営や動画教材の制作を行う大原氏が詳細に解説する。

答えより発想の豊かさ重視、本当は面白い「小学校受験」

「宇宙人を泣きやませるならどうする?」「あなたが虫になるなら、どの虫がいい?」……

もしあなたがこんな質問をされたら、どう答えますか?考えたこともないシチュエーションに、少し戸惑うかもしれませんが、想像力が刺激される質問でワクワクしませんか。実は、これらはすべて小学校受験の試験問題なのです。

大原英子
大原英子(おおはら・えいこ)
コノユメ代表取締役
東京大学卒業後、大手通信会社勤務。その後、自身の母親が30年続けている受験絵画教室のメソッドを生かし、2011年小学校受験専門幼児教室設立。小規模教室ながら、慶應義塾幼稚舎42名、早稲田実業学校初等部39名、慶應義塾横浜初等部46名(2022年度実績)など、難関校に多数合格者を輩出。 2022年5月に株式会社コノユメを設立。苦しい子育てをクリエイティブでエキサイティングな子育てに変えるべく奮闘中。自身も2児の母
(写真は本人提供)

小学校受験と聞くと、「小さな子どもが勉強ばかりさせられてかわいそう」というイメージを持つ方もいるかもしれません。確かに、やり方を誤ると、子どもが学習に対して消極的になったり、親子関係がぎくしゃくしてしまったりすることもあります。

しかし、本来の小学校受験は、単なる知識の詰め込みではなく、子どもの心や体、発想力、協調性、表現力などを総合的に育む機会なのです。

そもそも小学校受験とは、入学後にその学校で適応できるかをみるための試験です。中学受験や高校受験、大学受験とは異なり、ペーパーテストだけでなく、絵画・工作、生活、巧緻性、体操、行動観察、面接など、さまざまな観点から評価されます。

また、単に「できるかどうか」だけでなく、「どのように取り組むか」「どんな考え方をするか」「実施後、次に向けて改善点は何か」といった姿勢や思考プロセスも問われます。つまり、答えそのものよりも、考え抜く力や伝え方、発想の豊かさが重視されるのです。

小学校受験は、本当は面白いのです。

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