小学校受験で「泣く宇宙人」「なりたい虫」?人気校の傾向と出題例、3つの対策とは 注目は「体験学習」「大学一貫」「出願しやすさ」

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しかし、その手助けが多すぎると、自ら考え、行動する力を奪ってしまうこともあります。そこで、子どもが主体的に動けるようになるために大切な3つのポイントを紹介します。

① 10秒待つ:忙しい日々の中で、親はつい手を差し伸べてしまいがちです。ボタンがうまく留められない、ペットボトルのふたが開かない、料理をしているときに卵の殻が入ってしまった。そんなとき、良かれと思って、すぐに手伝ってしまうことが多いでしょう。

しかし、ここで 「10秒待つ」 ことが大切です。子どもが「どうしたらいいだろう?」と自分で考え、試行錯誤する時間を与えるのです。もし、すぐに助けを求めてきたら、「どうすればいいかな?」と問いかけ、考える機会をつくりましょう。そうすることで、子どもは自分で問題を解決する力を身につけていきます。

② 家事を共に行う:現代はとても便利な世の中ですが、生活の中には「手間がかかること」がたくさんあります。食事はすぐに出てくるわけではなく、洗濯物もたたまなければいけません。部屋を片付けなければ、どんどん散らかっていきます。こうした日常の営みを、子どもと一緒に行いましょう。子どもとやると余計時間がかかって大変、と思う方は週末だけでもぜひやってみてください。

例えば、料理を一緒に行えば、野菜の名前を知るだけでなく、段取り力や料理の工夫なども学べます。洗濯物をたたむとき、「どうやったらきれいにたためるかな?」と問いかけてみると、子どもなりの工夫が出てくるでしょう。子どもは「生活におけるさまざまなことは誰かがやってくれるものではなく、自分も関わるものだ」と学びます。

③ 気持ちの話をする:最近、「事実は話せるけれど、自分の気持ちを伝えられない子」が増えています。「今日は何をしたの?」とは聞かれても、「どんな気持ちだった?」と聞かれることは少ないからかもしれません。

例えば、何かうまくいかなかったときに、「悔しい」「悲しい」という気持ちを言葉にできると、「どうすれば次はうまくいくかな?」と考えるきっかけになります。また、誰かと意見が違ったときに、「私はこう思うけど、どう思う?」と伝えることで、自分の考えを整理し、行動に移すことができます。

私たち大人が少し意識を変え、「待つ」「共に生活する」「気持ちを話す」ことを心がけるだけで、子どもは自然と学びを深めていきます。子どもが本来持つ力を引き出し、未来へとつなげていけるよう、日々の関わりを大切にしていきましょう。

(注記のない写真:Xeno / PIXTA)

執筆:コノユメ代表 大原英子
東洋経済education × ICT編集部

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小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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