新たなメニューも続々、チキンブームの理由

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外食企業が相次いでチキン商品を強化している。日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)は2日からパンの代わりにチキンで具を挟んだ「チキンフィレダブル」の販売を始めた。ロッテリアも同日から「甘酢あんかけチキンバーガー」を投入。日本マクドナルドも今後、大々的なキャンペーンを計画する。

空揚げ専門店も増えている。日本唐揚協会によると、都内の専門店の数は現在、60店以上と、2009年から6倍強に増えた。

もともと鶏肉は淡泊な味が日本人好みのうえ、安定的な調達ができることから外食店での取り扱いが拡大。08年以降、マクドナルドのチキン商材の強化に伴って、KFCとのメニュー開発合戦が加速したうえ、09年に大分県の空揚げ専門店が東京に相次ぎ上陸したことで、チキン商品への関心が高まった。

また、10年に口蹄疫で牛が敬遠されたこともあり、「鶏料理が全体的に見直されるようになった」(日本唐揚協会の八木宏一郎専務理事)。東日本大震災以降、「余震懸念から家庭で油料理を控え、専門店で空揚げなどを買う人が増えている」(同氏)という。

さらに、ここへ来て一段と増えた背景には、東日本大震災で主要生産県の岩手県が被災したことがある。供給不足を懸念した食肉商社などが、国産の代わりにブラジル産を大量に輸入。ところが、出荷回復が想定以上に早かったうえ、昨年11月の暖冬の影響で鍋商材が苦戦。ブラジル産在庫が瞬く間に膨らんでしまった。

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