百花繚乱、スタートアップ企業の新サービス《O2Oビジネス最前線・黎明期を迎えた新・消費革命 第6回》
O2O(オンライン・ツー・オフライン)ビジネスは、大手ネット企業だけのものではない。世界中のスタートアップ企業から、新しいO2Oサービスが次々に生まれている。
「スタートアップ」企業とは、起業したばかりの企業を指す言葉。ジャパンベンチャーリサーチ社によると、2011年は、2000年以来のIT系ベンチャーのスタートアップがブームとなったという。
12年1月23日、東京大学空間情報科学研究センターで、位置情報のコンファレンスである「ジオメディアサミット」が開催された(写真)。第8回を迎える今回は、O2Oがテーマとなった。
コンファレンスは、08年から始まり、「オープン」「中立」「交流重視」というモットーを掲げる。会場への参加者は、第1回の40名から、9倍の360名にまでに膨らんだ。
ジオメディアサミット代表の関治之氏は、次のように話す。「サミットを通じて、さまざまな企業がコラボレーションすることで、人々の実際の生活を豊かにし、世界を変えるようなサービスが生まれることを期待します」。
そのテーマが今回はO2Oというわけだ。
会場には10社以上のスタートアップ企業が、自社のサービスをアピールするために集結した。
誕生日パーティをセッティングしてくれるサービスや、料理の写真をワンタッチでおいしそうに加工し投稿・共有できるサービス、位置情報に関するプライバシーの情報開示をコントロールする技術など多岐に渡る興味深いものが多かった。
スタートアップ企業の動きに大企業も興味を示し、カルチュア・コンビニエンス・クラブや東京急行電鉄、リクルート、凸版印刷なども自社のO2Oビジネスの取り組みを発表した。
なぜ、世界的に不況が続く中、スタートアップ企業による新しいサービスが次々と生まれるのか。