ディープシークの躍進が示す米中分断の陥穽 中国が独自技術の生態系を構築しつつある

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ディープシークのロゴ
「ディープシーク」は米国AI企業の独占に風穴を開けそうだ(写真:Andrey Rudakov/Bloomberg)

米国のトランプ政権による中国への追加関税が2月4日に発動された。中国では1月28日に始まった春節(旧正月)連休の最終日。ここからの巻き返しについて中国は、いくつもシナリオを想定してカードを用意してきたはずだ。

そのうちの1枚なのかもしれないのが、中国で2023年に創業されたAI(人工知能)開発会社、ディープシーク(深度求索)の躍進だ。1月20日に公開された同社の生成AI「R1」は、米オープンAIのChatGPTなど世界最先端モデルに匹敵する性能を、圧倒的に安い開発費で実現した。

創業者の梁文鋒氏をはじめ開発陣はそろって中国の名門大学を卒業しているが、海外留学は経験していない。中国は最先端の開発を担うエンジニアを自前で養成できるようになったということだ。

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