部下困惑!「石破構文」的な話し方「改革のススメ」 ビジネス現場で「いるいる!」 話し方改善の方法

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丁寧に話したい。いろいろなことを伝えたいと思うと、ドンドン不要な修飾語が増えていく。次のように分離し、順番を入れ替えてみよう。少しは理解しやすくなるはずだ。

「私は、Aさん肝煎りの新商品プロジェクトに効果があるとは、とても言えない。Aさんの以前からの施策では、大部分で効果を出すのは難しいからだ」

身につけたい「PREP法」

そこで結論ファーストの話し方で代表的な「PREP法」について紹介する。説得力ある話し方として、とても有名なスタイルなので、ご存じの方も多いだろう。この型は、いろいろと応用できるので、まずはしっかりと基本を身につけておきたい。

PREPとは、

○Point(論点)
○Reason(理由)
○Example(具体例)
○Point(論点)

の頭文字をとった、話し方のスタイルである。つまり、

○Point(こうなんです)
○Reason(なぜかっていうと、こうですから)
○Example(たとえば、こんなこともありました)
○Point(だから、こうなんです)

このように覚えればいい。

根拠のみならず事例を交えて話したいときに向いている。具体的な例文を紹介しよう。

○Point(こうなんです)

「今回の新プロジェクトの詳細については、来月の10日まで待ってほしい」

○Reason(なぜかっていうと、こうですから)

「理由は2つある。1つは、各部署の状況をしっかり把握できていないから。もう1つは、どのようなサポートが必要か、まだ明確になっていないからだ」

○Example(たとえば、こんなこともありました)

「以前、こんなことがあった。社運を賭けたプロジェクトが大失敗したんだ。各部署と丁寧に調整しなかったことが理由で、私も大変後悔している」

○Point(だから、こうなんです)

「だから、今回の新プロジェクトの詳細については、来月の10日まで待ってほしい。組織一丸となってプロジェクトを推し進めるには、スタートが肝心だからね」

このように「PREP」を意識して話すことで、随分とわかりやすくなる。話す前に準備ができているならいい。しかし、アドリブで話すケースもあるだろう。そのためにも日ごろから頭を整理し、いくつかの引き出しを用意しておこう。

いずれにしてもPREP法は、わかりやすく説明するときにはとても使えるスタイルだ。ぜひとも日ごろから積極的に使い、慣れておきたい。

話し方は人それぞれの個性を表すが、相手に伝わらないと結果として損をしやすい。「石破構文」も、元をたどれば相手を思いやる姿勢から生まれた可能性がある。しかし、誤解を招くとトラブルにつながるのも事実だ。

特にビジネスシーンではスピードと正確さが重要。回りくどい説明をしがちな人は、結論ファーストで話す、テーマを絞る、簡潔な言葉を使うなど、絶えず工夫をしよう。

横山 信弘 経営コラムニスト

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よこやま のぶひろ / Nobuhiro Yokoyama

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。『絶対達成マインドのつくり方』『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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