駅弁の甲子園で「1日6000個」売れる弁当の中身 全国の有名駅弁を抑え販売個数は「50年連続1位」

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森駅弁「いかめし」。2025年が第60回大会記念で復刻掛紙を使用している(写真:筆者撮影)

比較的リーズナブルな価格設定

駅弁大会で「いかめし」が売れる理由はまだある。ブースを眺めていると、常連の方の「いつも買い」だけでなく、「ついで買い」「まとめ買い」が目立つのだ。

いま駅弁大会の単価は1500~2000円ほど。その中で「いかめし」は、イカの不漁による高騰で何度も値上げを余儀なくされているものの、2025年1月現在も990円で踏みとどまっている。毎年のように各社の駅弁を買い求める人々にとっては「ついでに買っておく定番駅弁」でもあるのだ。

かつ、ミニサイズの小箱が職場への差し入れにちょうどいいこともあり、数箱まとめて買っていく方も多い。待機列に並んでレジに近づいても、さっきまでレジ横にあった山積みの「いかめし」がまとめ買いで消えた、という事態もしばしば。ただし、少し待てば温かい出来立てが出てくる確率が高いで、それはそれでラッキーだ。

各地でよく見る「スルメイカの中にもち米を詰めて炊き上げる」タイプのいかめしは、現在の「いかめし阿部商店」が開発したものだ。なぜ、「いかめし」は森駅の駅弁として誕生し、全国で実演販売を行うようになったのか。その歴史をたどってみよう。

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