値段が高くても若者は買う?

スズキ「ソリオ」特別仕様車がヒット

 

同車は、田村副社長自らが発案した。ソリオのCMキャラクターは人気アイドルグループ「KAT-TUN(カトゥーン)」。若者の車離れが指摘される中、カトゥーンにより”若い仲間”を全面的に出したCMを作り、好評を得ていた(カトゥーンは5人組で、その点も5人乗りのソリオと一致した)。

田村副社長は特別仕様車でそのCMとの相乗効果を狙ったが、カトゥーンのイメージから連想したのが、江戸時代の大衆文化である歌舞伎などに使われる市松模様(チェック柄)だった。特別仕様車の投入に合わせ、販売店スタッフが着るジャンパーにも市松模様を採用、イメージを統一した。

田村副社長の狙いは見事に当たった。BLACK&WHITEの購入客の平均年齢が、従来のソリオに比べ約4歳も若返ったのだ。

 

 

販促戦略も奏功している。ソリオのTVCMはBLACK&WHITEの投入に合わせて、集中的に流した。これは近年のスズキの特徴だ。宣伝費全体は極力抑えるが、使うときは使う。10年9月、政府によるエコカー補助金が終了した後、自動車各社は反動減を避けるため多額の販促費を投じたが、スズキは1本もCMを流さなかった。そしてすべての販促活動を11年1月のソリオの発売に合わせた。「売れないときは何をやっても売れない。兵力の暫時投入はやめて、新車発売時などに集中的に投入する」(田村副社長)。このときと同じ手法を、今回も踏襲している。

 

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