岸田派「宏池会」解体後の人間関係は変わったのか 官房長官が陥りがち「官邸病」への向き合い方は
青山:先の衆議院議員選挙について伺います。林さんご自身は盤石だったと思いますが、全体の結果としては自公の過半数割れになりました。これについて、一自民党議員としてどう感じていますか?
林:今回私は、官房長官として危機管理面などを考えねばならず、選挙期間中には1日も地元に帰れませんでした。なので実際の選挙活動は応援などにとどまり、自分自身の肌感覚というものがありません。ほかの方から「2000万円の話がなければ……」といった話は聞くのですが。
青山:これは「官房長官病」とも言われますね。官房長官は地元に帰らなくなってしまう。菅(義偉)さんも長く務めていましたが、国民との距離が離れてしまうと。注意されたほうがいいかもしれませんね。
林:官房長官だけでなく、総理も含めて「官邸病」というふうにも昔は言われていました。なるべく出かけていきたいと思っていますが、危機管理の要件も昔より厳しくなっているので、難しい面があります。
ただ逆に、今はSNSもありますから、いろいろな手段を駆使して雰囲気みたいなものにうまく触れていたいと思います。
「過半数割れ」で政権運営はどう変わった?
青山:肌感覚としてはないのかもしれませんが、先ほど触れた「2000万円問題」についてはどう受け止めましたか? 「あんなことをしなければ……」とあちこちで言われていたと思いますが。
林:まあ、終わった後であれこれ言っても仕方ないですし、私自身は政府の立場で、党の立場ではないので。
青山:「過半数割れ」という結果については、政権を運営する立場としては相当大変ですよね?
林:やっぱり大きく変わったのは、予算や法案を決める際、誰とどう合意に達するかというのをつねにやっていないといけなくなったことです。以前は与党の中でどう合意を作っていくかだけでよかった。そのプロセスは今もなくなったわけではないので、その次のステップが増えた形です。
臨時国会はまさにそのスタートだったので、補正予算や政治改革の法案を含め、よくぞここまで来たなという感覚ですね。
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