ホンダ「プレリュード」復活にかかる3つの期待 電動化時代へのキープレイヤーになる可能性

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ジャパン モビリティ ショーで公開された「プレリュード・コンセプト」(写真:本田技研工業)
ジャパンモビリティショーで公開された「プレリュード・コンセプト」(写真:本田技研工業)

新型プレリュードという単体ではなく、スペシャリティカーというジャンルの復権も、この1台にはかかっているのではないだろうか。注目して当然だろう。

新型プレリュードはハイブリッドであるという。これも気になる点だ。

期待2:さらなる「走りの」ハイブリッド

2024年のホンダは、中国市場の不調に足を引っ張られ、全体での販売は不調であった。しかし、よくよく数字を見ると、日本とアメリカなどの先進国の数字は悪くはない。

2024年11月に発表された「2025年3月期 第2四半期(中間期)決算説明会」の資料を見ると、第2四半期累計(4~9月)の国内販売は、前年同期比で128.8%、アメリカも105.3%とプラスの結果を残している。

ただし、中国が62.4%と大きく販売を減らし、“トータルで大きなマイナス”という状況となったのだ。

その日本とアメリカで「稼ぐ力になっている」とホンダが説明するのが、ハイブリッドだ。

ホンダは「2040年のBEV/FCV100%」の電動化宣言にばかり注目されるが、それまでの経過期はハイブリッドが主力となるという。また、BEVの本格普及期は2030年に入ってからだとも、何度も口にしている。つまり、現状の主力となる武器はハイブリッドなのだ。

「シビックe:HEV」の構造図(写真:本田技研工業)
「シビックe:HEV」の構造図(写真:本田技研工業)

ホンダのハイブリッドは、他社と違ってユニークなシステムを採用する。「e:HEV」と呼ばれるホンダのハイブリッドシステムは、走行シーンのほとんどをモーターで駆動する。

そのときエンジンは、モーターに電力を供給する発電機として働くが、高速走行時はエンジンと駆動輪が物理的につながり、エンジンの力を直接駆動に使う。トヨタのTHS(TOYOTA Hybrid System)とも、日産のe-POWERとも異なるのだ。

ホンダの方式がユニークなのは、駆動の方式だけではない。使い方がユニークなのだ。最新の「シビックe:HEV」や「アコードe:HEV」では、ハイブリッドなのにまるでエンジン車のようなフィーリングを楽しめる。

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