列車の「魅力度」は負けない、栃木ご当地鉄道事情 新幹線に東武特急、どれに乗っていくか迷う?

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宇都宮駅の少し北、新幹線と離れて走る東北本線の宝積寺駅からは東に向けてJR烏山線というローカル線も分かれている。

終点は路線名の通り烏山。江戸時代には烏山藩の城下町だった小さな町だ。烏山線では2014年から蓄電池駆動電車のEV-E301系が活躍中。当時JRで初めての、蓄電池電車の営業運転であった。

龍門の滝 JR烏山線 「EV-E301系」
龍門の滝の上を抜けるJR烏山線の蓄電池電車「EV-E301系」(撮影:鼠入昌史)

塩那丘陵を越えて那須野が原に出ると、新幹線と東北本線は邂逅、並んで走っている途中に那須塩原駅がある。東北新幹線の開業によって東那須野駅という小駅から装いを改め、従来の黒磯駅から取って代わって那須高原の玄関口の役割を担う。

宇都宮線の北限の駅

すっかりお株を奪われた格好の黒磯駅も、存在感は薄らいでいない。何しろ、東北本線の愛称「宇都宮線」の区間は黒磯駅が北限だ。電化方式が直流から交流に切り替わるポイントでもあり、黒磯以北では使用車両が交直流のE531系に。常磐線や水戸線と同じ青い帯を巻いた電車が走っているから、なんとなく違和感を覚えてしまう。

JR東北本線 E531系
JR東北本線の黒磯―新白河間は交直流の「E531系」が活躍。黒磯駅の北側に交直流のデッドセクションがあるためだ(撮影:鼠入昌史)

そして、東北本線も東北新幹線も、そのまま北に抜けて白河の関。そこから先は、いよいよ東北の旅である。

……と、こうして終わってしまうわけにいかない。栃木県には、JR線だけでなく……というよりはJR線以上に充実した路線網を持っている事業者がある。東武鉄道だ。

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