「京急」「京成」に照準定めた旧村上ファンドの思惑 2006年の「阪急・阪神合併」の再現を想起

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京急と京成
京浜急行電鉄(上)は羽田空港、京成電鉄は成田空港へのアクセス線を抱えている(上写真:piccolo / PIXTA(ピクスタ)、下写真:記者撮影)

都心から横浜、横須賀、羽田空港などへと延びる京浜急行電鉄(京急)。東京と千葉、成田空港を結ぶ京成電鉄。

この関東私鉄大手2社の株式を、アクティビスト(物言う株主)として知られる旧村上ファンド系の投資会社が保有した。ある市場関係者が東洋経済の取材で明かした。

京急株の保有比率はすでに5%近く

「京急の株式を買い出したのは最近。あと少しで保有比率が5%を超える水準になる」(市場関係者)

京急が11月8日に提出した2024年度の半期報告書には、9月30日時点で同社株式の1.27%以上を持つ大株主が記載されている。そこに旧村上ファンド系の名前はないことから、10月以降に保有株式を増やしていると見られる。

一方、京成については「保有比率はまだ1%未満と小さい。ただ、本気でプレッシャーをかけるために今後10~20%まで買い上げていくことは考えられる」と市場関係者は語る。株付けしたのは最近のようだ。

旧村上ファンドの流れを組む投資会社は複数ある。村上世彰氏の長女である野村絢氏が株を取得するケースもある。今回はどのような座組で2社に株付けしているのかは現時点では不明だ。

2社にコメントを求めると次のように答えた。京急は「基本的に特定の株主に関することは回答を差し控えさせていただいている」(広報担当者)。京成は「現時点では事実を把握してない」(広報担当者)。

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