「経営者が政治家になれない?」日本の大問題 経営者出身は学者や芸能人より少ない傾向に

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ただ、もし世界でも屈指の経営者だった松下自身が政界に進出していたら、経営者が政治家になるという大きな道筋を付けることができたでしょう。今とはまったく違う政治が行われたのではないか、と思わずにいられません。

日本人は経営者上がりの政治家を望んでいない

日本では、なぜ経営者が政界を目指さないのでしょうか。「成功のロールモデルがないから」「国を思う気持ちがないから」「政治家は割に合わない仕事だから」などいろいろな理由が指摘されます。

すべて当たっていそうですが、それだけでしょうか。加えて、国民が経営者上がりの政治家をまったく望んでいないという点も大きいように私は思います。

日本人は、政治家が田中正造のような清廉潔白な人格者であることを期待します。一方、お金儲けは、他人をだまし、他人をのけ者にしてのし上がる卑しい営みだと考えています。

その卑しい営みで最も成功した経営者は、この世で最も賤しい人種ということになります。能力はあるとしても、「とても国家の大事を任せるわけにはいかない」と多くの日本人は考えます。

「そんな大げさな」と思うかもしれませんが、かつてホリエモンやワタミの渡邉美樹社長が政界進出したときの世間の拒絶反応を思い起こすと(ファンも多数いましたが)、あながち間違っていないのではないでしょうか。

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