Airbnbでは「性的暴行」の被害が起きている 他人の家に宿泊するときの注意点は?

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(写真:Gretchen Ertl/The New York Times)

そうなると、同社の安全策は類似の状況で一般的なホテルが行っているものに近づく。ウェスティンやシェラトンなどのブランド名でホテルを展開するスターウッドホテルでは、第三者から「宿泊客の様子を見て欲しい」との要望をよく受けるという。同社広報担当のK・C・カバナーによると、そう言って電話をかけてきた人に、その人物が滞在しているかどうかは教えないが、すぐにセキュリティ担当者らを調査に向かわせるという。「その宿泊客と連絡が取れたら、心配している家族などに連絡を取ったほうがいいと知らせる」と、カバナーは言う。

宿泊先の周知、カギの確認など事前の準備を

ロペスの家族は、Airbnbを利用して旅行をする人にすすめたいことがあるという。旅行者と家族、あるいは友人は、ホストの住所がすぐにわかるよう手元に控えを置いておくこと。旅行者は自分の電話から国際電話がかけられるようにし、また、緊急の際にかける現地の番号を確認しておくこと。

ロペスは自分の電話から国際電話をかけられることを知らず、たとえ知っていたとしても、恐怖のあまり声を出して電話をかけられなかっただろうと言う。また、ホストのAirbnb上のプロフィールは、いくつかの点でホストのフェイスブックページの内容と異なっていた。Airbnbでは、ほかの利用者からのホストの評価は高かったが、もっと疑うべきだったとロペスは考えている。このホストの部屋はAirbnbのリストから削除されている。

Airbnbのアドバイザリーボードのメンバーで、「家庭内暴力をなくす全国ネットワーク」のエグゼクティブ・バイスプレジデントを務めるシンディ・サウスワースは、宿泊者が「自分だけが掛けられる、かんぬき状のカギ、あるいはチェーンは付いているか」と尋ねることをすすめる。さらには、ホストやほかの人が宿泊客を中に閉じ込められるかを尋ねる――少なくとも見てみるとよいかもしれない。

一方で、Airbnbが安全対策を明確にすることもプラスとなるだろう。「ジェイコブの勇気を誇らしく思う」と、彼の母親は言う。「また、彼の家族として、Airbnbの改革も期待している」

(執筆:Ron Lieber記者、翻訳:東方雅美)

© 2015 New York Times News Service

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