有料会員限定

極右勢力は躍進しても政権を担えば嫌われる理由 「責任」という毒薬をどこまで果たせるのか

✎ 1〜 ✎ 731 ✎ 732 ✎ 733 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(写真:アフロ)

極右のポピュリスト政党が欧州議会選挙で躍進し、フランス、イタリアに加え、さらに3カ国で得票率1位を記録した。獲得議席数は欧州議会の4分の1に迫り、中道右派陣営の背後にぴたりとつける。ロシアのプーチン大統領に同調し、気候変動対策や移民、欧州連合(EU)の制度に真っ向から敵対することの多い極右は、ウクライナの戦争、生活水準の低下、異常気象に揺らぐ欧州に深刻な脅威をもたらしている。

躍進する極右への対処

主流派の親EU政党には、対処の選択肢が大きく分けて3つある。高をくくる、取り込む、立ち向かう、の3つだ。まずは定番の反応から見ていこう。欧州では多くの人々が、欧州議会選挙の結果など取るに足りないという(誤った)考えを抱いている。投票率は国政選挙に比べるとはるかに低く、与党に抗議する「プロテスト票」が投じられることが多いためだ。

親EU政党は多数派を維持する見通しで、欧州委員会のフォンデアライエン委員長率いる中道右派の欧州人民党(EPP)は現に議席数を伸ばした。極右政党は分断が著しく、まとまりを欠く。

関連記事
トピックボードAD