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習近平の「中国による平和」と経済の深い矛盾 やっと開催される「三中全会」への期待が暗転

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国際政治の舞台で「平和」アピールを強める中国。ご都合主義の犠牲になるのは経済だ。

5月に北京で開かれた中国とアラブ諸国の閣僚級会議でアラブ首長国連邦大統領と握手する習主席 (写真:Getty Images)

中国共産党第20期三中全会が、1年遅れで7月にようやく開催される。そこでは第3次習近平政権が、新たな経済改革の方針を発表するだろうと期待されてきた。だが、その見通しが暗転している。

6月11日には中央全面改革深化委員会第5回会議が開催された。習はそこで演説し、中国の特色ある現代的企業制度の向上には、社会主義制度の優越性を発揮し、企業に対する党の領導を強化すべきだと主張。すでに冷え込んでいる経済人の意欲に、さらに冷や水を浴びせる発言をした。

経済は中国の国力の源泉なのに、なぜ最高指導者がその足を引っ張るのか。同時に議論された2つのテーマが、彼の懸念を暗示する。それは食糧安全保障と科学技術振興だ。アメリカを中心とする西側諸国との対立の深まりや戦争の可能性こそ、習にとって深刻な課題だ。

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