激しい応酬となったアメリカとウクライナの首脳会談。中国は国際秩序、とくに東アジアの流動に関心がある。

米ホワイトハウスで2月28日、トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が激しい議論の応酬を繰り広げた。中国指導部はそれをどうみたのか。
習近平国家主席は、現在の国際秩序について、百年来の未曾有の変革期にある、と語っている。それゆえに指導部は、自国の安全と発展にとってより有利な国際環境を主体的につくり出す、という戦略に基づく対外行動を選択してきた。
その解の1つが中ロの連携だ。指導部は、ロシアがウクライナを侵攻し、力による現状変更を選択する国家であると明白になっても、国際戦略におけるロシアの位置づけを変えていない。
対照的だった中ロと米ウの会談
ホワイトハウスでの議論の数時間前、中国中央テレビは現地時間2月28日午後7時のニュースで、習氏がロシアの安全保障会議書記を務めるセルゲイ・ショイグ氏と人民大会堂で会談したと報じた。
映像では、習氏が大きなテーブルの中央奥に着座。その左側面にショイグ氏とロシア実務家が、右側面に王毅中央政治局委員・外交部長と中国側が座る姿を映した。
会談で習氏は、中ロは「戦略的協力と実務的協力を継続的に深める必要がある」と述べた。これに対してショイグ氏は、中国がウクライナ情勢の平和的解決を推進していることに謝意を示した。
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