M-1常連さや香「次はコント」"見せ算"からの進化 TVも重視、「令和の視聴率男になりたい」発言も

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さや香の2人は、2011年にNSC大阪校に入学した同期生。新山は同期の﨑山祐(現・ファイヤーサンダー)など何組かコンビを組むも、なかなかうまくいかなかった。

石井は当初、キングコングやNON STYLEに近いスタイルのコンビ「ハナガタ」でボケを担当。女性人気は高かったものの、新山曰く「テンポよくおもんない」漫才だったという。

しかし、新山は得意なダンスを生かしキレッキレの動きを見せる石井が気になった。「面白いとかおもんないとかじゃなくて『やって』っていうことはできるんや」「じゃあツッコミできるかも」と感じ、新山から声をかける形で2014年にコンビを結成している(2024年5月1日放送の『あちこちオードリー』より)。

新しい波24のメンバーに抜擢

早い段階でチャンスは訪れた。“8年周期で新しいお笑いスターが登場する”との仮説をもとに制作されている『新しい波』(フジテレビ系)の第4弾『新しい波24』(パイロット版は2016年12月放送。2017年4月~9月レギュラー放送終了)に追加メンバーとして出演。この枠から、『めちゃ×2イケてるッ!』や『はねるのトびら』といった人気番組が生まれているだけにビッグチャンスだったのは間違いない。

『OWARAI Bros. Vol.9』(東京ニュース通信社)の中で、芸歴1年目で第1次メンバーとして番組に出演したフースーヤ・谷口理と新山はこう当時を振り返っている。

「収録で(筆者注:さや香の)『強い気持ちで行くねん!』のネタを近くで見たときに『パワーがエグい!』ってなりました。僕らもパワフル系ですけど、またちょっと違うタイプ。馬力がエグかったです」(谷口)

「ハネた特番のことは覚えてるねん。やり方がわかれへんけど、俺らを推薦してくれたディレクターの人が『新山くん、全部”強い気持ちで行くねん!”でいこう』って言ってきて、俺も『やるしかない』と思って」(新山)

後続番組『AI-TV』のレギュラーメンバーにはなれなかったが、同年2017年の「M-1グランプリ」で決勝に進出。新山のパワフルさが光るネタ「歌のお兄さん」で挑んだものの、結果は7位とふるわず。

どの現場でもウケていた自信作だっただけに、この時点で新山は「これ(筆者注:漫才のスタイルを)変えんと無理やな」と感じていたという(今年4月16日に放送された『ナイツ ザ・ラジオショー』<ニッポン放送>より)。

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