取材依頼が絶えないスーパー、名物社長の潔い決断 年間300本以上のテレビ取材をこなす青果のプロ

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──実際に事業承継が決まるまでには時間がかかったようですね。

以前からM&Aの話は来ていましたが、黒字経営で順調に成長していましたし、事業を売ってお金を手に入れることには興味がなかったので、すべて断っていました。

承継を考え出してからは、アキダイに、あるいは秋葉社長に興味がある、という話が来たら一度は会って話を聞いてみるように。

すると、アキダイや私を高く評価して声をかけてくださっている話もあるのがわかってきました。

青果の流通は市場など仕入れ先との信頼関係が重要で、実は新規参入が難しい。仕入れ力があり、知名度もあるアキダイと一緒に組んでやりたいという熱心なオファーをいろいろいただきました。

生鮮スーパー参入や関東進出を狙う他地域のスーパーチェーンなど、金銭的に条件のよい大企業からの話もありました。ただ、タイミングや条件が合わなかったり、先方の決定がなかなか出なかったりして、決断には至らなかった。

15分で話がまとまった

──譲渡先にOICグループを選んだ決め手は何だったのでしょう。

十数年前に阿佐ヶ谷店を開店しました。そこはもともとロピアが大規模スーパー展開を進める際に手放した小規模店舗でした。

その際にOICグループの現会長や現社長と知り合い、その後もロピア初のテナントとして松戸店に入るなど、深いお付き合いが続いていました。M&Aを真剣に考えるときが来たら声をかけてほしい、とも言われていたんです。

ただ、ロピアは大規模店を展開する方針で、傘下に入ればアキダイの既存店舗はなくなってしまうのではと考えていました。アキダイを残し従業員を守るためのM&Aにしたいので、それは無理だと。

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