森永卓郎「いつ死んでも悔いのないように」の現在 昨年末にステージ4のすい臓がんを公表
家族と一緒に過ごす時間が長くなり、とくに奥様は闘病中の森永氏を献身的にサポート。その日々を振り返り、森永氏は感謝の言葉を述べる。
結婚してからずっと働き続けて家に帰れないことが多かったため、妻と過ごす時間はほとんどありませんでした。41年たち、この4か月余りで妻と過ごした時間は、それまでの40年間すべてを合わせた時間と同じくらいになりました。
いまは要介護3の状態にあり、一人では着替えもできないので、妻は『介護士』として懸命に支えてくれています。この人と結婚して本当によかったと思います。その一方で、食べ物や着るものの嗜好など、ありとあらゆるところで、妻と違うことも明らかになってきました。ただ、いまは妻が随分と譲歩してくれています(笑)」
病と闘いながら書き上げた新刊が大反響を呼んでいる
新学期となり、教鞭をとる獨協大学経済学部でのゼミがスタート。「体が動くうちに、ゼミ生たちにモリタクイズムを叩き込みたい」と熱く燃えている。
「教え子のために少なくとも半年、理想は2年後まで生きたい」と本音をもらす森永氏。病と闘いながら“遺書”となる覚悟で書き上げた新刊『書いてはいけない』も大反響を呼んでいる。3つのタブーに斬り込んだという内容に、読者からはどんな声が届いているのだろうか。
「(前著の)『ザイム真理教』は21刷り15万部、『書いてはいけない』は発売1か月で14万5千部となりました。とくに『書いてはいけない』は書店で在庫切れが続いたのですが、4月上旬に増刷分が出来て、再びアマゾン総合ランキング1位に躍り出ました。読者の皆さんからはたくさんの感想をいただいていますが、“これまで抱えてきた疑問がすべて氷解した”という声が多いです」