地球外生命体「火星より木星で発見」期待高い根拠 天文学者が語る太陽系最大の惑星の知られざる姿

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そんな大赤斑を、人類が誇る宇宙の目、ハッブル宇宙望遠鏡が定期的に観測し続けています。10年以上にわたる継続観測の結果、大赤斑は徐々に小さくなっていることがわかりました。(※)

2009年には東西1万5600km、南北1万1000kmでしたが、2020年には東西1万2400km、南北1万1000km。南北(タテ)方向の大きさはほとんど変わらず、東西(ヨコ)方向の大きさだけが2割ほど小さくなっていたのです。

もともとはわりと横長の楕円形でしたが、次第に円に近づいています。さらに、大赤斑全体の平均風速は10%ほど速くなっていることも明らかになりました。2020年には、最高風速でおよそ毎秒160m、時速580kmという速度に達していました。

(※) Wong, M. H., Marcus, P. S., Simon, A. A. et al. Evolution of the Horizontal Winds in Jupiter's Great Red Spot From One Jovian Year of HST/WFC3 Maps. Geophysical Research Letters 48, e2021GL093982 (2021)

未だ解明されていない木星に現れた変化の原因

こうした変化がなぜ起きたのか、まだ研究者たちは答えにたどり着けていません。大赤斑は横から見ると中心部が膨らんでいて、盛り上がったガスが外側に流れ落ちていくような構造をしています。

大赤斑の内部に噴き上がってくるガスに何らかの変化が起きているのかもしれません。ひとつのヒントになるかもしれないのが、2016年から2017年にかけてサイズも風速も急に変化していたという事実です。

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