トヨタ株主総会、種類株の発行を可決 約75%が賛成

3分の2以上が賛成票

 6月16日、トヨタ自動車の定時株主総会で、「AA型種類株式」と呼ばれる新型株を発行できるようにするための定款を変更する第7号議案が可決された。写真はロゴ、2014年11月撮影(2015年 ロイター/Lucy Nicholson)

[豊田市(愛知県)/東京 16日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>は16日開催した定時株主総会で、「AA型種類株式」と呼ばれる新型の種類株式を発行できるようにするための定款を変更する議案について、約75%(速報値)の賛成を得て可決した。種類株の発行で中長期的な研究開発のための資金を調達し、長期に保有する株主の拡大をめざす。

豊田章男社長は、新型株の発行について「株主の皆様と未来のモビリティ社会を実現したいというトヨタのチャレンジ」と説明。「株主の選択肢の幅が広がる」と述べ、民間企業のトヨタが「資本市場の活性化」を半歩進めると語った。

同種類株をめぐっては、賛否両論の意見が出ていた。

機関投資家に議決権行使の助言をする米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は、種類株の発行で安定株主が増えると経営の規律が失われるなどとして反対を表明。米国大手年金基金の米カリフォルニア州教職員退職年金基金(カルスターズ California State Teachers' Retirement System)などの海外の機関投資家が相次いで反対した。

一方、もうひとつの大手議決権行使助言会社の米グラスルイスは、トヨタが資金調達の手法を多様化できるほか、将来のビジネスチャンスにつながるとして賛成の意向を示していた。

トヨタは、競争が激化している自動車業界で最先端技術の開発と持続的な成長を図るためには、中長期的な株主層を開拓する必要があると判断。日本の企業としては初めてのタイプとなる種類株の発行を計画し、そのための定款変更の議案を総会に付議した。

株主からは「ガバナンスの問題はないのか」などの質問が相次いだ。豊田社長は、安定株主を増やす手段として、なぜ株主優待などではなく種類株にこだわるのかを株主から問われ、5年間の譲渡制限がある代わりに元本を保証している、などと商品性を説明。「種類株の発行は株主に選択肢の幅を広げるというもの。どなたかが犠牲になるということではない」と話した。

決議では出席株主の3分の2以上の賛成が必要だった。

株主総会の所要時間は3時間2分で過去最長。出席株主数は4655人(前年は4163人)。質問者は前年から7人多い25人だった。

*内容を追加します。

(白木真紀、江本恵美 編集:野村宏之、田中志保)

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