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2035年「再エネ電力100%」目指すドイツの勝算 エネルギー専門家が語る、脱炭素実現への道筋

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ドイツの脱炭素化への取り組みについて語る、アゴラ・エナギーヴェンデのディミトリ・ペシア氏(撮影:梅谷秀司)

アラブ首長国連邦のドバイで開催された「国連気候変動枠組条約第28回締約国会議」(COP28)では、2030年までに再生可能エネルギーの設備容量を世界全体で3倍に増やすことやエネルギー効率の改善スピードを倍に引き上げることなどが合意された。いずれも抜本的な取り組みの強化が必要になる。ドイツのエネルギー関連シンクタンクの専門家であるディミトリ・ペシア氏に、再エネ導入で先行するドイツの脱炭素化への道筋とエネルギー改革に際しての課題についてインタビューした。

――ドイツの脱炭素化目標についてご説明ください。

ドイツは「2045年温室効果ガス排出実質ゼロ」を目標としている。その目標実現に向けて、発電電力量に占める再エネの割合を2030年に80%に引き上げ、2035年には100%にする。熱分野の脱炭素化については技術的な課題も多いが、製造工程で二酸化炭素(CO2)を排出しない再エネ由来のグリーン水素などにエネルギー源を置き換えていく。

2035年までに再エネ発電容量を4倍に増やす必要

――脱炭素化への進捗状況は?

発電電力量に占める再エネ電力の比率は2022年に43%に達した。再エネ電力は主に太陽光発電と風力発電によって賄われている。ただし、2035年100%化を実現するためには、今後、再エネの容量を現在の約4倍に増やさなければならない。

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