「ディーラー車検は高い」と言われる真相と本音 車検だけ通ればいいのか、安心して乗れるのか

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そもそも車検を通す際にかかる費用は、必ず必要な自動車重量税や自賠責保険料、印紙代といった『法定費用』、車検を通すために必要な点検整備や代行手数料などの『車検基本費用』、そして整備が必要となった場合に発生する『追加整備費用』の3点が基本となる。

法定費用に関しては車両などによって金額は異なるものの、どこで車検を実施しても金額は変わらないため差は出ないが、大きく異なるのが車検基本費用と追加整備費用の2つだ。

車検は、自動車販売店や車検専門店、そのほかガソリンスタンドやカー用品店など、さまざまな場所で受けることができる
車検は、自動車販売店や車検専門店、そのほかガソリンスタンドやカー用品店など、さまざまな場所で受けることができる(写真:Mugimaki / PIXTA)

よく車検専門店などで「車検〇〇円!」などと大きく書かれているのは車検基本費用のことで、ディーラーなどが設定している車検基本費用よりも安めになっていることが多い。そのため、車検のために追加整備が発生しにくい高年式の車両であれば、総額の費用も安く抑えられる場合もある。

しかし、ある程度年数が経過した車両の場合、格安をうたった車検専門店では、車検に通る最低限の整備しか実施しないため、車検を受けた直後にトラブルが発生する可能性も高くなってしまうのだ。これが格安車検の落とし穴。すべての車検専門店とは言わないが、一部で“安かろう、悪かろう”という車検トラブルが発生しているのは事実だ。

今だけよければ安くてもいいのか?

そもそも車検というのは、“今後も安心してその車両に乗ることができる”ことをチェックするのではなく、“現時点で車検に不適合な場所がない”ことをチェックするだけであり、例えばエンジンオイルがドロドロに汚れていてもオイル漏れさえなければ不問となるし、極端な話、オイルが一滴も入っていなくても漏れがないからOKとなり、車検クリアとみなされてしまう。そのため車検だけじゃなく、日常点検や定期点検が必要になるのだ。

さすがにオイルが入っていない状態でユーザーにクルマを納める店はないと思うが、安さだけを追求すると要整備な箇所があってもそのままという場合もある(もちろん危ない箇所があれば伝えてはくれるハズだが)。

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