「ディーラー車検は高い」と言われる真相と本音 車検だけ通ればいいのか、安心して乗れるのか

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一方、ディーラーで実施する車検については、車検に適合しない箇所の整備はもちろん、くまなく車両をチェックして、車検はパスできるけど、まもなく交換が必要な部分など、今後もその車両に安心して乗れるように事前整備や予防整備も含めた提案をしてくれるケースがほとんどで、その結果として車検費用が高めとなってしまうことが多い。

これはディーラーとして、そのメーカーの車両を知り尽くしたスタッフが多く、車種ごとの特性をわかっているからできる提案であり、何から何まで交換するというわけではなく、必要になりそうな部分のみをピックアップしていると判断していいだろう。無駄な整備をしているわけではなく、安心して乗るための必要な整備を提案してくれているのだ。

このように、そのメーカーのスペシャリストであるディーラーが実施する車検整備ということもあり、車検基本費用は高めとなってしまうが、愛車に長く安心して乗っていきたいと考えているのであれば、決して高すぎるということはないハズだ。

しっかりと対話すれば車検費用問題は解決できる

「ディーラーは車検が高い」と感じる大きな要因が意思疎通の相違だ。そこで、しっかりと必要なこと、不必要なことなどを話し合い、最終的な作業を依頼することが大切
「ディーラーは車検が高い」と感じる大きな要因が意思疎通の相違だ。そこで、しっかりと必要なこと、不必要なことなどを話し合い、最終的な作業を依頼することが大切(写真:IYO / PIXTA)

もちろん、あくまで提案であるため、「乗り換えを検討しているので、そこまでの整備は不要」とか、「今回は予算に限りがあるので重要度の高い整備のみ実施して、残りは乗りながら手を入れていく」とか、ユーザーのニーズに合わせた対応も可能なので、しっかり話し合って最終決定をすることが重要となる。

そのため、しっかりディーラーと対話ができていないと、「不要な整備を追加された」、「車検専門店よりも大幅に高い見積書を提示された」ということになり、“ディーラー車検は高い”ということになってしまうのである。

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このように一口に車検といっても、依頼する店舗によって特色が異なり、高年式車などほとんど追加整備が必要ではない車両であれば車検専門店で、まだまだ愛車を長く快調に維持をしていきたいのであればディーラー車検で、知識と技術があり予算を最低限にしたければユーザー車検で、というように目的に合わせて選び、依頼する際はしっかり店舗スタッフと話し合うことが重要だと言える。

小鮒 康一 フリー(ライ)ター

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こぶな こういち / Kouichi Kobuna

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とするが、実は現行車へのチェックも欠かさない。また、中古車販売店に勤務していた経験も活かし、中古車系の媒体でも活動中。できればどこへでもクルマで行きたいタイプで、電車移動は苦手な部類。通称「フナタン」。

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