日本脱出して「子ども単身で英ボーディングスクール留学」する納得の事情 費用は決して安くない、子の成長考えて検討を

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各学校の特徴は、理数科目に強い学校、テニスに力を入れている、あるいは音楽に力を入れている学校、留学生が多くサポートが充実している学校などさまざまだが、教科学習のみならず芸術やスポーツに力を入れるなど、知識や技能の習得にとどまらない全人教育を掲げている学校が多い。さらに1クラスの人数が、教員一人に対して小学校は9.3人、中学・高校は7.9人と少人数で、日本とは比べものにはならない手厚さだ。

※INDEPENDENT SCHOOLS COUNCIL「ISC CENSUS AND ANNUAL REPORT 2023」

イギリスには16歳の子が受けるGCSE(General Certificate of Secondary Education)と呼ばれる10科目前後で構成される中等教育試験がある。9〜1で評価され、その後の進路にも影響するのだが、このテストの結果で学校全体のレベルがある程度わかる。だが、それぞれの学校の特徴が大きく異なることから、学力だけでなく子どものやりたいことや得意なことなども含めて学校選びをすることが大切だという。

16歳から18歳にかけては、学校により異なるがAレベル(Advanced Level Qualifications)またはIBDP(International Baccalaureate Diploma Programme)のカリキュラムで学ぶことになる。

Aレベルは、ケンブリッジインターナショナルが提供する高等教育機関入学のために必要な資格で、イギリスの高校のほとんどが導入している。約55科目の中から3科目を選択して受験し、その結果で大学の合否が決まる。

一方、IBDPは国際バカロレア機構が提供する16〜18歳を対象とした大学入試準備プログラムだ。6つのグループから上級レベルの科目を3つ、標準レベルの科目を3つ、合計6科目(各科目最大7点)を履修。さらに課題論文、知の理論、創造性・活動・奉仕から各1点が加わる。IBDPの資格取得には45点満点のうち原則として24点を取る必要がある。スコアにより出願できる大学が違い、合否判定に使用される。世界各国の大学を受験できることから、イギリスでもIBDPを導入する学校が増えている。

ボーディングスクールで学ぶことで、こうしたAレベルやIBDPなど国際的に通用する資格を取得できる、つまりイギリスのみならずアメリカなどの海外大学進学に近づくことができるのは何よりの魅力といえるだろう。

入学時の英語力はどの程度必要なのか?

では、入学時の英語力はどのくらい必要なのか。一言でいえば、現地で英語の授業についていけるレベルとなるが、前述のボーディングスクール・フェアに登壇したJ PREP代表の斉藤淳氏は、わかりやすい例として英検を上げ、あくまで目安としたうえでこう話す。

「小学校から入学するのであれば英検3級から準2級ぐらい。中学校からなら英検2級を取得していれば、授業についていけるレベルには到達している。日本の中学受験でいえば、英語入試を実施している上位校のほうがハードルが高い。高校や大学からであれば英検準1級、1級を念頭に準備すると選択肢が広がる」

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