JR南武支線に「新潟の引退車両」を投入した事情 ワンマン対応2両編成、路線の条件似ている?
E127系には、最近JR東日本が支線向けに導入している新車のE131系にあるような乗降確認用のカメラはないため、ドア操作時はこれまで通りホーム前方のミラー(鏡)で安全確認を行う。
今回のE127系導入で、利用者にとって大きく変わるのは車両のドアが1両当たり4つから3つになることだ。この点については、ドア数を案内する自動放送やE127系運行開始のポスターによって周知を促している。また、各駅のホームでは、足元の乗車位置ステッカーが3ドア用に変更された。しかし、今後も1本だけ残る205系の運行を想定してか、中央の乗車位置にのみ4ドア用の乗車位置ステッカーも設置されている。
運行開始初日は地元の利用者に加えて鉄道ファンも多く、本線との乗換駅である尻手駅や、ショッピング施設が近接する小田栄駅を中心に、日中でも多くの利用者が見られた。しかし、とくに問題はないものの、ドア数が減ったからか乗り降りには若干時間がかかったように思えた。
残った「205系」はどうなる?
今後の動きで気になるのは、1編成のみ残った205系の処遇だ。JR東日本横浜支社によると、この点については「現時点では未定です」との答えだった。しかし、ホームに4ドア車の乗車位置を表示したり、放送でドア数を案内したりしていることを踏まえると、当面の間は205系も引き続き使用される可能性がある。ただし、その機会は今までより少なくなるだろう。
地方の車両が首都圏に転属するということで、意外に思った人も多いであろうE127系0番台の南武支線への導入。しかし、2両編成のワンマン運転など、実は同形式が使われていた新潟エリアの一部路線と運用条件が共通している。それが今回の転用の大きなポイントだ。近隣の鶴見線に導入されるE131系と違って新車ではないものの、南武支線にとっては久しぶりの新顔、E127系にとってはワンマン運転の機能などを生かせる十分な活躍の場になるのではないだろうか。
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