丸の内キッテで売れまくるリゾットの秘密

フリーズドライはここまできた!

人気の秘密は、まずその美味しさだろう。「目を閉じた状態で出されて食べたらイタリアンレストランの味。そこを目指し、実際、かなり近いものができた」と、マーケティング部の石原哲也部長は太鼓判を押す。特に、リゾットの特徴である、芯が残った米の食感にこだわったという。試行錯誤の末、玄米と押し麦を入れることでその食感を表現した。

一番人気は「トマトとチーズのリゾット」

食感の良さもさることながら、チーズの風味がよく出ている。ゴーダ、ゴルゴンゾーラ、パルメザンを使用した「3種のチーズ」は、特にチーズのコクが感じられるのでイチオシだ。

一番人気の「トマトとチーズ」も間違いない美味しさだが、筆者は「ほうれん草とチーズ」「カルボナーラ風」が好みだ。この2種は、無塩せきのベーコンがさらに旨みをプラスしてくれているのだ。4種とも、インスタントとは思えない味わいである。

リゾットでは考えられない低カロリーのワケ

しかも、92~130kcalとリゾットとしては考えられない驚きの低カロリー。実は、FD食品のカロリーは基本的に低い。油脂分が含まれる食品はFDしづらく、油脂分を抑えた設計が必須になるからだという。しかし、アブラが少ないと旨みが落ちそうだが、一体どうやって美味しくしているのだろうか。

丸の内キッテのアンテナショップ

「前処理です。ここが弊社の最大のノウハウ」と、石原部長は明かす。「前処理」とは、FD前の調理段階のこと。もちろん、FDの仕方にもワザはあるのだが、家庭でもちょっとの火加減や調味料の按配で味が変わるように、美味しさの肝はやはり調理の仕方にあるのだという。

同社は、もともとB to Bの受託加工で成長してきた会社だ。厳重な体制で食の安全に取り組んできたのはもちろん、多様な要望に応じてトライアンドエラーを繰り返す過程で、さまざまな味の作り方や食材の扱い方、細かな調理法といったノウハウを蓄積してきた。職人の世界のようだが、ベテラン社員だからこそ可能なさじ加減もあるとか。こうした独自の技術力が、今回のリゾット開発にも生かされている。

本格的なリゾットはあまり家庭では作らないものだろう。それがお湯をかけて30秒で食べられるのは、多忙な人間には非常にありがたい。ちなみに同社のFD商品は、お湯を注ぎ30秒以内に完成することを目標に開発されている。この時短ぶりを一度経験すると、インスタント麺の3分も、レンジで1分半の冷凍食も長く感じてしまうから恐ろしい。

購買者は、公私ともにも慌ただしい30~40代の女性が過半数を占める。オフィスでのランチや自宅でのひとりご飯時に、サラダや惣菜などと一緒に主食として食されているそうだ。

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