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マックに久しぶりに入ったのは昨年のこと。コロナ禍だったので、店はガラガラかと思いきや、結構、席が埋まっていた。
100円コーヒーを注文するため列に並んだ。
そのときである。カウンターの上にドカドカと巨大なマックの袋が並べられていく。取りに来たのは、ジャンパー姿の野球コーチだった。引き連れてきたユニホーム姿の子供たちに袋を持たせると、レジの前に立つ。
「会計は1万6000円になります」
えっ、マックで1万円!
そこにママ友の集団がベビーカーを押しながらやってくる。やはり、1万円近い支払いになる。
目の前で1万円札が飛び交う光景を見ながら、100円コーヒーを両手で抱えて立ち尽くした。
テーブルに着くと、近くの席に学生数人がやってきた。商品も番号札も持っていない。
「おいおい、注文もしないでテーブルを占拠しちゃダメだろ」。そう思っていると、数分後、店員がトレーに載ったバーガーや飲み物を持ってくる。「お待たせしました」。
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