天空から地上へデータ覇権をエッジAIで取り戻す ArchiTekのいいとこ取りチップはデバイスの脳

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高田:従来のチップビジネスだと売り切りになってしまうので、ある程度はもうかるんですけど、GAFAみたいにはもうからない。だからわれわれは、チップをフックとして割り切ります。チップの普及の先にもうけの種がきっとある。

だから、まず普及させます。実は、いろんな方がチップを作れるように設計しているんです。われわれだけじゃなくて、チップを作った経験はないけれども資金があるメーカーなどに姉妹チップを作ってもらう。

次に、ソフトウェアを提供する。AppストアみたいにArchiTekストアを立ち上げ、チップを動かすソフトウェアをダウンロードしてもらえるようにする。人の顔検知だとか、自動運転にかかわるソフトです。

これによって市場が広がり、われわれがソフトウェアを供給できるようになる。プレステ作戦です。機材を普及させて、あとはソフトウェアを購入してもらう。すでに何社かと話を進めていて、どのようなソフトウェアを開発するかを検討しています。

Appleのようなプラットフォーム

井上:ソフトはどなたが作るのでしょうか。

高田:われわれ自身も作りますが、サードパーティーにも作ってもらいます。チップを知り尽くしているわれわれが作れば、ハイエンドの超高速版が作れます。

一方、彼らはコストパフォーマンスに優れたものやひと味違ったソフトを供給できる。ArchiTekストアがあれば、彼らのソフトをお客さんが購入するたびに何%か頂戴できる。

井上:なるほど。ソフトのプラットフォームを作ろうという構想ですね。

高田:はい。さらにエッジで生み出されたデータにも注目しています。

例えば店舗を開いたらもうかる場所、景気を読むための交通量、工場で歩留まりをよくする情報ですね。そういうデータを必要な人に買い取ってもらう。ヤフオクじゃないけど、マッチングさせるビジネスです。

われわれはデータを所有する人とそれを欲する人を仲介します。そして情報提供者は広告を掲示してもいいかもしれませんね。

エッジのデータは誰かがクラウドに上げない限り検索できない、というものではありません。われわれの扱うものは、センサーが拾ってくるインフラ情報やリアルタイム情報で、GoogleのChromeを検索しても出てこないものです。

Architekビジネスモデル図解

 

小さなチップがやがてインフラになる。これが、われわれの一番の夢なんです。だから、いろんな人に使ってもらって、広めてもらおうと思っています。

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