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「地産地消型電力ビジネス」拡大し、事業立て直す 東電の販売子会社新社長に聞く「生き残り策」

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長崎桃子
4月に東京電力エナジーパートナー社長に就任した長崎桃子氏。電力ビジネスの新たな取り組みに注力する(撮影:筆者)
東京電力グループの小売り企業である東京電力エナジーパートナー(以下、東電EP)の社長に、東京電力ホールディングス常務執行役・最高マーケティング責任者の長崎桃子氏が就任した。燃料高、カーボンニュートラルへの対応など課題が山積する中、どのように事業を立て直していくのかについて聞いた。


――2023年3月期は約5050億円という空前の経常赤字を見込む一方、4月以降、電気料金の値上げで収支の改善を図ろうとしています。燃料高への対応やカーボンニュートラル(脱炭素化)への取り組みなど課題も山積しています。

4月から法人のお客様に値上げをお願いしている。家庭向けを中心とした規制料金の値上げ申請もしている。企業や家計にご負担をおかけしており、たいへん心苦しい。値上げは事業の立て直しのうえで避けて通れず、苦渋の決断だ。

――燃料高が続き、新電力の倒産や撤退が相次ぐ中、大手電力が受け皿にならざるをえない状況にある。営業現場の状況は。

当社の社員は、電力を安定した価格で提供したいという強いDNAを持っている。こうした状況下でもお客様の利益を考えてサービス内容を提案している。

(新電力との関係が切れて、行き場を失った)一部の需要家は当社グループの送配電会社から「最終保障供給サービス」の提供を受けている。こうしたお客様に対して、当社は「市場ハイブリッドプラン」(市場連動型料金メニュー)を用意している。こちらは燃料価格や卸電力市場の価格がいかに高くても、最終保障供給よりも安価に設定している。コスト低減にも資するので、お客様には選択肢として考えていただきたい。

従来型の電力販売は大幅な縮小が不可避

――中長期的に事業の立て直しをどのように進めていきますか。

次ページエリア外での販売戦略はどうするのか?
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