イーロン・マスクら警告「チャットボットの危険性」 ChatGPTなどの開発競争に警鐘ならす書簡
イーロン・マスク氏を含む1000人以上のテクノロジーリーダーと研究者が、人工知能(AI)の研究所に最先端のシステムの開発を一時停止するよう促し、AIツールが「社会と人類に深刻なリスク」をもたらすと公開書簡で警告した。
非営利団体「フューチャー・オブ・ライフ・インスティテュート」が水曜3月29日に発表した書簡によると、AI開発者は「開発者を含む誰もが、理解、予測、しっかりとしたコントロールができないほどの、これまで以上に強力なデジタルマインドを開発および展開するために、制御不能な競争に囚われてしまっている」。
アップル共同創設者らも書名
書簡に署名した人の中には、アップルの共同創設者スティーブ・ウォズニアック氏、起業家であり2020年のアメリカ大統領選挙候補者アンドリュー・ヤン氏、終末時計を設置しているBulletin of the Atomic Scientists社長レイチェル・ブロンソン氏が含まれている。
「私たちの世界を形作っているのは、こうしたものだ」と、AIシステムの欠陥について長い間不満を抱いてきた起業家で学者のゲイリー・マーカス氏はインタビューでこう語った。「企業の無責任、広範囲への浸透、規制の欠如、そして膨大な数の未確認事項といった最悪の事態を私たちは抱え込んでいる」。
AIは、ChatGPT(チャットGPT)、マイクロソフトのBing(ビング)、グーグルのBard(バード)などのチャットボットに力を与えている。これらチャットボットは、人間のような会話や、限りなく多様な話題に関する文章の作成、コンピューターコードの記述などのより複雑なタスクを行える。