アシックス、東京五輪スポンサー契約の勝算  大金を投じた費用対効果はいかに?

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卓球の石川選手も記者会見に駆けつけた

尾山社長は今からこう語る。「この投資が日本のブランドイメージを変える起爆剤になる。目立つのはウエアなので、ウエア改革に使える」。

ゴールドパートナー契約の業績への影響について、SMBC日興證券の岡芹弘幸シニアアナリストは「中長期的にはプラスに働く」とみる。費用についても、「次の中計では、売上高・利益の拡大戦略をとっていくはず。それほど無理しなくても吸収できるくらいの金額では」と推測する。実際、アシックスは売上高広告宣伝費比率を、2012年3月期は7.7%、2013年3月期は8%と年々増やしており、今期は8.6%の計画。そろそろ゙攻め゙の姿勢に転じることを匂わせる。

尾山社長も「この契約が全世界に流れれば、コンペティター(競合他社)が何らかの反応をする。それ自体がマーケティング効果」と余裕たっぷりだ。 

「2016年のリオ五輪、2020年の東京五輪で金メダルを目指します」。契約会見に同席した卓球の石川佳純選手が話すように、五輪で日本選手団が活躍を見せれば、アシックスの目論み通り、日本、アパレルという弱点を強化する、起爆剤にもなり得るだろう。そうすれば、世界3位の座をガッチリと掴み続けることも、夢ではないかもしれない。
 

常盤 有未 東洋経済 記者

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ときわ ゆうみ / Yuumi Tokiwa

これまでに自動車タイヤ・部品、トラック、輸入車、楽器、スポーツ・アウトドア、コンビニ、外食、通販、美容家電業界を担当。

現在は『週刊東洋経済』編集部で特集の企画・編集を担当するとともに教育業界などを取材。週刊東洋経済臨時増刊『本当に強い大学』編集長。趣味はサッカー、ラーメン研究。休日はダンスフィットネス、フットサルにいそしむ。

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