メガバンクトップとしては異色の経歴を持つ、三井住友銀の福留新頭取。行内きっての国際派が「国内をもう一回見よう」と強調する理由とは。
トヨタ時代のトップ経験が評価された
――3メガバンクの頭取やグループ社長といえば、企画畑が定石でした。福留頭取は企画部門の経験がない一方、海外駐在やトヨタ自動車への転籍など、異色の経歴をたどっています。
「現場主義」のメッセージを打ち出すためだと理解している。マーケットと直接対峙する市場部門が長かったこともあり、一次情報を大切にすることを、行員にも働きかけていきたい。
トヨタファイナンシャルサービス(TFS)で社長を務めた経験も考慮されたのではないか。皆さんはあまりご存じないが、TFSはめちゃくちゃでかい会社。グループの従業員は1万3000人いて、世界40カ国に進出している。総資産は30兆円で、ボトムラインは5000億円を稼いだ時もある。
その会社の経営を3年ほどやらせていただいたので、企画部門の経験がなくても勘弁してほしい(苦笑)。
――初の旧三井銀行出身頭取という点も注目を集めました。
あのですね、ほとんど意識したことはない。もちろん、お客さんの中には三井ファンや住友ファンもいる。そういう方々の期待は裏切らないようにしたい。だが、銀行経営がこれだけ複雑になる中で、出身行だけで頭取を選ぶことはまったくない。
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