「BMW XM」ケタ違いの実力持つ超高級SUVの正体 その位置づけは既存ラインナップの延長線上にない

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実際、XMはデザインもすさまじいインパクトを放っている。八角形の輪郭とされた巨大なキドニー・グリルはクロームで縁取られ、その両脇には新型7シリーズ、そしてX7などと同様の上下2分割のヘッドライトユニットが備わる。普通に見かけても十分派手だが、夜になるとアイコニック・グロー・キドニー・グリルは輪郭が発光して主張するのだ。

全長5110mm、全幅2005mmという大きなサイズに対して全高は1755mmと低めで、23インチの大径タイヤ&ホイール、そしてサイドウインドウからあえてずらされたかたちで施されたアクセントバンドの視覚的効果もあって、外観は相当押し出し感が強い。ディテールは幾何学的で、各部にはゴールドが配されており、とにかく全身、ギラギラとしたアピール度が半端じゃない。

くつろげる内装と強力なパワートレイン

内装では、とくにリアシートに魅入られてしまう。Mラウンジと名付けられたこの空間は、3列シートのX7と同じホイールベースを持つ室内の余裕を生かして、とてもくつろげる。しかも見上げた先のルーフのライニングは、プリズム構造のアルカンタラ張りとされ、周囲には合計100個のLEDが埋め込まれている。

テクノロジーの面では、プラグインハイブリッドのパワートレインに注目である。実はXMは、BMWのMモデルとして初の電動化モデルでもあるのだ。

エンジンはV型8気筒4.4・ツインターボで、単体でも最高出力489PS、最大トルク650Nmを発生する。組み合わされた“Mハイブリッド”は8速ATに電気モーターを内蔵したもので、こちらは197PS、280Nmのアウトプットを誇る。そしてシステム全体では最高出力653PS、最大トルク800Nmという強大な出力を実現している。

スペックを見るといったいどれほど獰猛かと身構えてしまうところだが、実際のその走りは想像よりもはるかに洗練されている。発進、そして市街地などの低速走行はバッテリー残量に余裕があれば電気モーターだけで行われるが、その走りは滑らかなのはもちろん、十分に力強い。

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