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なぜ日本の電力先物市場が急拡大しているのか 電力コストのリスク管理が日本でも普及する

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立ち並ぶ送電鉄塔
(写真:G-item / PIXTA)

電力価格の話題がメディアをにぎわせている。電気代は長きにわたり公共料金として位置づけられてきた。今、それが大きく変わろうとしている。日本の電力市場は2016年の完全自由化を経て卸市場や先物市場も整備され、欧米に追随して市況商品へと変貌している。

コモディティーとしての電力は、主に次の3点で金や原油のような商品と異なる。

電力の特殊性

まず電力は発電と同時に消費する必要(同時同量の原則)があり貯蔵が利かない。次に、受け渡しが1日24時間を30分刻みにした全48コマ単位で行われ、消費者がじかにモノに触れることはない。最後は地産地消である。これらの特殊性が電力の取引をほかのコモディティーよりも複雑化し、価格のボラティリティー(変動幅)を高めている。

次ページ急速に拡大している日本の電力先物市場
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