有料会員限定

なぜ日本の電力先物市場が急拡大しているのか 電力コストのリスク管理が日本でも普及する

✎ 1〜 ✎ 261 ✎ 262 ✎ 263 ✎ 最新
拡大
縮小
立ち並ぶ送電鉄塔
(写真:G-item / PIXTA)

電力価格の話題がメディアをにぎわせている。電気代は長きにわたり公共料金として位置づけられてきた。今、それが大きく変わろうとしている。日本の電力市場は2016年の完全自由化を経て卸市場や先物市場も整備され、欧米に追随して市況商品へと変貌している。

コモディティーとしての電力は、主に次の3点で金や原油のような商品と異なる。

電力の特殊性

まず電力は発電と同時に消費する必要(同時同量の原則)があり貯蔵が利かない。次に、受け渡しが1日24時間を30分刻みにした全48コマ単位で行われ、消費者がじかにモノに触れることはない。最後は地産地消である。これらの特殊性が電力の取引をほかのコモディティーよりも複雑化し、価格のボラティリティー(変動幅)を高めている。

次ページ急速に拡大している日本の電力先物市場
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内